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薫々堂のベビーコーンパン

伝説のパン屋「ブノワトン」の遺志を継いだ弟子たちによるパン祭りを伊勢原市のムールアラムールで開催

   

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薫々堂のクローンヌショコラ

薫々堂のクローンヌショコラ

故・高橋幸夫さんの「ブノワトン」で修行したお弟子さんによる「パン祭り」は2015年も開催決定。8月4日の11時から16時、神奈川県伊勢原市のムールアラムール(ブノワトン跡地)に、薫々堂(横浜市立場)、バゲットラビット(名古屋)、SOHA(横浜市洋光台)が集結。今もなお、大きな影響力を持つ高橋さんに敬意を払いつつ、自慢のパンを販売する。

国産小麦の可能性を広げた「湘南小麦プロジェクト」

「ブノワトン(Boulangerie Benoiton)」は伊勢原板戸に1999年オープン。地産地消に取り組む壮大な企画「湘南小麦プロジェクト」を掲げ、パン職人自らが国産小麦の栽培にチャレンジした。開店当初からお店に石臼を用意し、自家製粉のパンを作っていた高橋さんは、職人としても評価を得て、全国からお客さんがやってくる人気のベーカリーとなった。フレッシュで小麦の風味豊かなパンは多くの人を魅了。そして、未来のパン職人たちがブノワトンの門を叩いた。

高橋幸夫さんの他界と「足柄麦神 麦師」

湘南小麦プロジェクトは一歩ずつ前進し、高橋さんは自社製粉工場ミルパワージャパンを構えるまでになる。石臼は6機となり、穀物庫と共にパン作りの環境も次第に整っていく。しかし、2009年8月1日、高橋さんは41歳という若さで死去(05年から胃がんを患っていた)。そのためブノワトンも閉店を選択する。だが、ブノワトンの2号店「足柄麦神 麦師」を妻の郷子さんが継ぎ、その灯火は続いた。麦師は2014年3月10日から弟子の安田さん夫妻(宗子さんと彰彦さん)が「箱根 麦神」として受け継ぎ、もちろん湘南小麦の創作パンを販売中だ。

薫々堂の「ベビーコーンパン」と「クローンヌショコラ」

ムールアラムールの「パン祭り」では、残念ながら麦神の参加は無いものの、高橋さんの遺志を継いだお弟子さんらのお店が集合する。筆者は横浜市立場の薫々堂に一度伺ったことがある。塩加減が絶妙の生地にトウモロコシのエキスが甘く滲み出る「ベビーコーンパン」も、濃厚なチョコレートとナッツの歯ごたえが印象的だった「クローンヌショコラ」も、香りの豊かな小麦があくまでもベースだと、喉の奥でも鼻孔でも主張していたことを思い出す。

薫々堂はブノワトンの遺志を継ぐ

薫々堂はブノワトンの遺志を継ぐ

横浜市立場駅の薫々堂

横浜市立場駅の薫々堂

薫々堂のベビーコーンパン

薫々堂のベビーコーンパン

薫々堂のクローンヌショコラは2月限定

薫々堂のクローンヌショコラは2月限定

ブノワトンの遺志を受け継いだお弟子さんたちのパン

今では国産小麦が注目を集め、全国で楽しめるようになったが、いち早くその可能性を見出し、栽培と製粉に自ら挑戦した高橋幸夫さんの功績は計り知れないものがある。

各店 パン職人として学ばせて頂いたブノワトン店主に敬意を以って 自慢のパンを持ち寄り販売するイベントです。
今回は4店舗ですが 今後夏の恒例イベントにできればと 思っております

とムールアラムールの本杉正和さんはブログに書き綴っている。ブノワトンのパンを懐かしく思う人も、湘南小麦のパンを味わってみたい人も、この記事を読んで関心を持った人にも行って欲しいイベントだ。

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