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きな粉パンで有名な東京町田のベーカリー「清水屋製パン」が突然閉店

きな粉パンで有名な東京町田のベーカリー「清水屋製パン」が突然閉店

   

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きな粉パンで有名な東京町田のベーカリー「清水屋製パン」が突然閉店

きな粉パンで有名な東京町田のベーカリー「清水屋製パン」が突然閉店

町田経済新聞によると、東京町田駅近くの老舗ベーカリー「清水屋製パン」が2015年7月27日、突然閉店したと書かれている。「突然」と記載されているが、前日の7月26日までは元気に営業していたという。店主は2014年に88歳の米寿を迎えており、体力的な問題が理由のひとつかもしれないが、店頭の張り紙には「諸般の事情により閉店」と書かれていたそうだ。

大正末期創業の老舗ベーカリー「しみずや」

「清水屋製パン」は町田にて大正末期に創業(昭和元年頃という噂もあり)。「しみずや」という愛称で地域の人たちに親しまれていた老舗ベーカリーだ。戦前は町田駅から離れていた場所にあったそうだが、後に駅近くに移転したとのこと。営業は朝6時オープンと早く、閉店時間は17時半だった。開店が早い理由は、町田駅から都心に通勤する人たちが多かったからではないかと推測する。

たっぷりきな粉の名物「きな粉パン」や「クリームパン」

名物はたっぷりときな粉をふるった「きな粉パン」で、価格は100円を切っていたという。ほかには食パン、バターロール、こしあんドーナツ、桜こしあんパン、ジャムパン、クリームパン、チョココロネ、マスクメロン(メロンパン)、焼きそばパン、ヤサイコロッケ(コッペパン)、中辛カレー(カレーパン)、ピロシキ、ツナピザ、ハムサンドといった、「昔ながらのパン屋さん」として、人気を博していた。フランスパンやドイツパンなどのハード系パンが流行となる時代だが、こうした惣菜パンや菓子パンを丁寧に作っているという印象があった。

町田駅近くのパン屋さんに行ったときのこと

昨年10月、町田に行く機会があったので、駅周辺のパン屋さんを巡ったことがあった。フランスパン中心の「ブーランジェリー・チロ」でパン・ド・ミとプティ・カンパーニュを、ドイツパンが並ぶ「W+haus」でホールホイートを購入。しかし、勇み足で向かった清水屋製パンは定休日だった。今回、閉店したことを聞いて、大変悔しい思いをしている。

町田の歴史に名を残した清水屋製パン

町田のパン屋さんといえば「しみずや」だっただけに、唐突過ぎる閉店には驚きを隠せない。が、筆者が知らないだけで、店主は人をびっくりさせるのが好きだったのかもしれない。永い間、愛されてきた昭和のパン屋さんの閉店は、町田の歴史に一区切り付けたということだろうか。

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